「ねえねえ沖田さん、私って動物に例えるとなんですか?」
「あ?」
彼女の唐突な問いかけに、沖田は愛用のアイマスクの隙間から少しだけ片目を覗かせた。
「や、さっき山崎さんにリスっぽいって言われたもので。」
(山崎野郎の人のモン勝手に見やがって…あとで殴る)
「…犬。」
「えー…」
(それ、似てるとかじゃなくて、調教とかそういう…)
またしっかりとアイマスクで視界を覆った沖田を余所に、彼女は至極楽しそうに話を続ける。
「あ、折角屯所広いんですから、何か動物飼いたいですね。」
「いるだろィ。ゴリラ。」
「それもしかしなくても近藤さんですね。それよりも犬とか猫とか…」
ただでさえも大の大人の世話だけで大変な真選組で、それは恐らく叶わない願いだろう。
「あ、沖田さんは犬派ですか?猫派ですか?」
「…犬。」
「つまり猫より犬が好きってことですね?」
「…」
「つまり猫より私のが好きってことですね?」
ごろりと体の向きを反対に変えた沖田に、彼女は小さく笑った。
(久々に…勝ちました。)
何に?